令和2年度東工大編入学試験体験記
こんにちは。この記事では8/20,21に行われた東京工業大学の3年次編入学試験の様子について書いていきます。なお、この記事では当日の様子を伝えることを目的とし、勉強の方法については別の記事で書きます。また、現在合否はわかりません。(8/24現在) 合格してました(9/10)
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8/19
この日は試験前日です。早めに東京に着いたのでスターバックスの中で勉強していましたが全然集中できませんでした。
四時ごろに同じく編入試験を受ける友人達と東工大に下見に行きました。暑すぎて死んでました。この日はすぐに解散し、ホテルに向かいました。すぐに色々と済ませて寝てしまおうと横になりましたが、なかなか寝られずに結局10時ごろまで勉強してました。緊張しすぎて結局寝たのは1時ごろでした。
8/20
この日は試験1日目で、数学、物理、化学の順に試験が行われました。
当日は6時半ごろに起床し、少し勉強をしてから東工大に向かいました。
試験会場に入った時、すごく静かで勉強してる人が多数いたので衝撃を受けました。また、受験特有の周りの人が頭良さそうに見える現象に陥っていました。入室してから10分くらいドキドキしていましたが、その後は吹っ切れて机の上に突っ伏してました(勉強しても全然集中できなかった)
9:30に数学の試験が始まりました。
終わり次第昼休憩で友達と軽く話し、その後は13:00から物理、15:00から化学を受験しました。試験の出来と内容は後に記します。
この日は試験終了後に友人とラーメンに行きました。美味しかった!知らないおじさんが奢ってくれて感激してました笑
8/21
2日目です、この日は英語と面接でした。
私は英語がすごく苦手なので逆に気楽でした。もう淡々と解いていきました。
午後からは面接です。学科や系ごとに面接控室に集合し、その後に受験番号順に面接が始まります。面接の内容と雰囲気も後に記します。
終了後は特に何もなく解散でした。面接室を出て5秒でツイートしました。最高の気分でした!
試験の内容と出来
数学(120分)
[1]
任意の実数a,bを含む連立一次方程式の問題
(1)bが任意であるときに解を持つためのaの条件
(2)その時の解を全て求める
これは場合分けをするのも面倒でなく、簡単だったと思います。
[2]
異なる三次正方行列A,Bに関する対角化の問題
(1)Aの対角化行列を求める
(2)Q^(-1)AQとQ^(-1)BQがどちらも対角行列になるQを求める問題
(2)がわかりませんでした。
[3]
f(x,y)のD=[-a<=x<=a, -a<=y<=a] ただしa>0 における最大値を求める問題
初めてみる問題でビビりました。しかし順を追って解いていけば解けました。
最初にf(x,y)の極致を求め、そこからf(x,y)の極大値とf(a,a)の値を比較することで場合分けをして解くことができたと思います。
[4]
少しめんどくさい重積分でした。なかなか計算量がありました。領域が|x|+|y|<=π で与えられているので場合分けをして絶対値を外しながら変数変換を行い、何回も積分していく感じでした。しかし、最後は割と綺麗な形の解になりました。
数学は全体としては例年通りの難易度だったかと思います。全体の出来は8割以上はできたかなという感じでした。
物理(90分)
[1] 力学
メトロノームの問題でした。
棒の中心からズレたところに回転軸があり、軸から少し上のところにmの質点、下方の端っこにMの質点があるようなモデルでした。
中心が回転軸でなく、またmの質点が端っこではなく中途半端なところにある感じです。
さらに棒にも密度が存在し軽い棒ではありませんでした。
(1)この系の重心を求めよ
回転軸を原点とした際に重心の座標を求める問題でした。
まず棒だけの重心の座標(原点が中心ではないため)を求めてから重心の公式
Σmixi=全質量×系の重心
を利用することで解けました。
(2)原点の周りに働く力のモーメントを求める問題
棒自身の重力が力のモーメントに寄与することに注意することで簡単に解けます。
(3)原点の周りの慣性モーメントを求める問題
まず棒だけの重心の周りの慣性モーメントを求めてから、平行軸の定理によって原点の周りの慣性モーメントを求めました。そこから質点の慣性モーメントを足し合わせることで求めることができました。
以降の設問では棒の密度を無視して良い
(4)回転の運動方程式を記せ
そのままです。先ほど求めた慣性モーメントを棒の密度を考慮しない物に直して解きます。
(5)単振動の周期を求める問題
(4)の式を変形するとすぐにわかります。
(6)振動の周期を長くするためにはmの質点をどう動かせば良いか
何を書けばいいのかよくわかりませんでしたが、適当に書いておきました。普通に先端の方に動かせばいいと思ったんですけど、何か引っ掛けがあったかもしれません。
[2]電磁気学(苦手なので簡潔に書きます
円柱と円筒からなる系に対して色々操作を行う問題でした。
(1)それぞれに電荷を与えたときの電場
ガウスの法則使うだけでした。
(2)そのときの静電エネルギー
計算がめんどくさかったです。
(3)円柱と円筒を導線でつなぎ電流を流したときに発生する磁束密度を求める
アンペールの法則ででます
(4)そのときの自己インダクタンス
磁束を求めてインダクタンスを導出します。
計算があってるか不安
(5)導線を取り外し、円柱と円筒の隙間に抵抗率ρの抵抗体を詰めたときの電気抵抗
まったくわからん
(6)時間で変化する磁束密度を与えたときに発生するジュール熱
全くわかりませんでした。
[3]熱力学
1モルの単原子分子理想気体について色々と操作を行った際の内部エネルギー変化、吸収熱、外部への仕事を求める問題でした。
おそらく単原子分子理想気体と指示をされているのでU=3/2RTを使って良いと思いました(使わないと解けなさそうでした)
(1)定圧変化
(2)断熱膨張
(3)等温変化
(4) (1,2,3)で求めた内部エネルギーの変化量に対して大小を比較する問題
(5) (1,2,3)で求めた外部への仕事量に対して大小を比較する問題
(6)(1,2,3)のそれぞれの過程でのエントロピー変化を求める問題
全体としては去年に比べると易しいと感じました。機械科が有利な問題だったかもしれません。3問目がまたしても熱力学だったのは本当に助かった。
出来は7割くらい?
化学(90分)
問1
色々な記述をヒントに元素記号を答える問題
結構解けたと思います
問2
難容性塩の水中での解離平衡に関する問題
溶解度と溶解度積の違いが問われていた。
また、溶解度から溶解度積を求める問題や、溶解度積から沈殿が生じるがどうかの判断をする問題があった。
おそらく完答できたと思います
問3
ほとんど熱力学で非常に簡単でした。
問4
量子化学に関する問題
3つの量子数の名前を答える問題から始まり、リュードベリの式を用いて水素原子のイオン化エネルギーを求める問題がありました。
最後に、動径関数から動径分布関数を求めて最大確率を与える距離を求める問題があったが意味不明でした。
最後以外は解けたと思います
問5
求核置換反応に関する語句問題
アルケンに付加反応を行った際の条件を満たすアルケンの数を求める問題
アルケンの異性体の数を間違えてしまったので以降の問題が間違ってしまったが、丁寧に記述したので部分点が入るはず(化学は部分点がある)
問6
さまざまな有機化学
シスデカリンやトランスデカリン、シクロヘキサンの最も安定な立体配座を書く問題
ジアゾ化から始まる反応の生成物を記す問題
その生成物が酸性中でどのような構造をとるのか書く問題
立体配座とジアゾ化の最初の生成物しかわかりませんでした。結構難しいと感じました。
全体としては去年と同じくらいだと思います。アルケンを間違えてしまいましたが7割はいったと思います
英語(90分)
[1]マジックを見たときの子供と大人の考え方の違いや、それが成長に与える影響などに関するテーマでした
[2]カンガルーの発祥に関する問題
英語は前年度に比べたら簡単ですが、まあいつも通りだったと思います。
半分取れてたらいいなくらいです。
面接
先生は2人いて向かい合うような形でした。
終始、和やかな面接でした。
以下、聞かれたことをまとめます。
・試験の出来
・志望理由
・行きたい研究室(第一志望以外にも聞かれる)
・高専で頑張ってきたこと
・入学した場合に2年で卒業できないケースもあるがそれでも入学するのか
以上です。これから受験する人は頑張ってください。
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